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vol.167

#コラム

SAIKURU Vol.122 WEB版 「究極の5分を生み出すために」

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SAI建築社が提案する
暮らしと住まいの新しいサイクル
と題して毎月お届けしている
フリーペーパー「SAIKURU」

今回は2019年5月に発行した
vol.122号のWEB版です。

ぜひご一読くださいませ。

究極の5分を生み出すために

 

グラインダーEG-1が目をひくカウンター。手前に飲み頃となった熟成時間のコーヒー豆が入ったビーンズセラーが並びます。

 

極上のエスプレッソを多くの人に届けたい

カウンターの左側に置かれた優美な佇まいのマシンに目がとまりました。奥にエスプレッソマシンが見えたので、これがコーヒー豆を挽くグラインダー(コーヒーミル)だと理解できました。この「EG-1 Electric Grinder」は世界最高峰のフラットバー式電動コーヒーミル。設計・開発を手掛けたのが、Apple Inc.でデザインエンジニアとしてiPodとiPhoneの開発に携わってきたダグラス・ウェバーさんです。EG-1にホッパー(豆を仮受けし、一時的にストックする装置)がないのは、鮮度を落とさずにコーヒー豆がストックできる専用の容器を使うことが想定されているから。コーヒー豆がグラインダーで挽かれていく過程は、とても静かで、コーヒーのフレーバーが軽やかに空間へと広がっていくのが印象的です。ラテはフォームのまろやかさの中でエスプレッソの強くも丸みのある甘みが際立ち、EG-1を起点とした一つの物語を堪能したような感覚になりました。 「まさに店づくりにおいてもEG-1が起点だったんです」と「KAMAKIRI COFFEE」について説明してくれたダグラスさん。「元々、コーヒーが大好きで、純粋においしい一杯を楽しみたいという気持ちがあります。ただ、そうではないコーヒーが巷に溢れていて、どうしたらその問題が改善、解決できるのか、というのが出発点でした。現在、EG-1が先行して完成していますが、すでにエスプレッソマシンの開発も進んでいて、リリースもそれほど遠くありません」と続けました。2月に開業したこの店は隣接した東映ホテルのロビーでもゆっくり座ってコーヒーが楽しめるコーヒースタンドですが、同時にダグラスさんが企画・開発したコーヒーにまつわる機器、グッズのショールームでもあります。「エスプレッソこそ、コーヒーの最上の楽しみ方だと考えています。私たちのソリューションによって生まれたマシンや道具によって、まずは舌で極上のエスプレッソを味わってほしい」とやさしい眼差しをEG-1に向けました。

 

エスプレッソに使うのはハニー珈琲のスペシャルティコーヒー。

コーヒー同様、一切妥協なしで作り上げるカンパーニュも名物です。

 

席は3つ用意。写真奥はカンパーニュの製造場所。アボカドトーストなど、このカンパーニュを使ったトーストも販売しています。

東映ホテルのロビーとつながっていて、ロビーでもコーヒーが楽しめます。

 

演出したいのは究極の5分
そのための空間づくり

EG-1を中心とした空間づくりは、ダグラスさんが作り上げた図面を元に進めました。そのレイアウトはミリ単位でなされ、動線においても徹底的にシミュレーションを重ねたそう。特に重要視したのが、カウンターの高さです。実物大の模擬カウンターを作り、その使い勝手を検証。バリスタが作業しやすく、なおかつ広くない店舗なので収納場所も確保したいと考え、一般的なカウンターよりも20〜30センチほど高い1メートルにしています。EG-1が前衛的なデザインである点を踏まえ、空間においては味わいが出た木材を選んだほか、コンクリートにはあえて経年の風合いを出すなど、随所にバランスをとるための工夫を施しています。「クイッとエスプレッソを飲んでサッと店を後にする。それが最もおいしい味わい方ですから。そんなベストな飲み頃で体感してもらうには、このスタンディングスタイルはぴったりです。ここで過ごすのはほんの5分かもしれません。でも、究極の5分を演出したいと思っています」。

 

東映ホテル側に入り口がありロビーを使ってくつろげます。

 

ソファー席や電源があるテーブル席などがあるロビー

 

オリジナルのビーンズセラーは壁にもディスプレイ。

 

セラー用のスタンドは糸島の木工作家が手掛けました。

 

KAMAKIRI COFFEE
福岡市中央区高砂1-1-23 / 090-1364-3107

 

Owner's Voice

「EG-1の魅力を感じてもらうため、その見せ方は十二分に検討しました。セラーからEG-1へ、そしてエスプレッソが生まれるまでの時間を楽しんでほしい。本物のエスプレッソは何も加えなくてもおいしいんです。そのことを知ってもらうための場ができ、嬉しく思っています」
ダグラス様より


House Adviser

この度のご依頼においては、ダグラスさんが頭の中ですでに思い描いている完成図をいかにイメージ通りに仕上げられるかが課題でした。すべてにおいて自信作ですが、その中でも特に、カウンターの天板の仕上げにおいては徹底的に細部までこだわり、作り上げた一つです。ぜひ美味しいコーヒーをオーダーする際にご覧ください。
工事部 リノベーション工務 部長
長野 泰治


 

今回取材させていただいた
KAMAKIRI COFFEEさんの
写真はホームページの
実例ギャラリーでも紹介してます。
こちらをクリック


SAI建築社が提案する
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毎月、二丈・朝倉のモデルハウスや
各地の分譲住宅や本社ショールームにて
配布中です。

配布後、このホームページでも
WEB版として定期的に掲載していく
予定です。ぜひお楽しみに。
 

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