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SAIKURU Vol.175 「自然に近い暮らしを 日々のゆとりとともに。」

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SAI建築社が提案する
暮らしと住まいの新しいサイクル
と題して定期的にお届けしている
WEBマガジン「SAIKURU」

2023年4月よりWEBマガジンとして
リニューアルいたしました。

ぜひご一読下さいませ。

自然に近い暮らしを
日々のゆとりとともに。

Case 175
【福岡県・糸島市】2022年5月完成

 


福岡市での暮らしから、糸島市へ。イエを建てるにあたり、Iさん夫妻が選んだのは、都会の利便性ではなく、郊外の自然でした。

元々、ご主人の地元だったという糸島エリア。他の候補地も頭に浮かびましたが、最終的には土地勘のあるエリアを選んだそう。「単純に自然が多ければどこでも良いというわけではなかったんです。

その土地での暮らしがイメージできない場所では、生活に無理が出てくるだろうなと思えて」というご主人。

自然豊かなロケーションに憧れを持たれる方が多い一方で、都心を離れれば離れるほど、いわゆる“便利さ”からは遠のいていくものです。今回はご夫婦お二人から、イエづくりのお話を聞かせていただきました。
 

 

利便性よりも
自然の豊かさを。

———2022年5月の完成からおよそ1年。このイエでの暮らしは慣れてきましたか。

ご主人「そうですね。結婚してからもずっと共働きなので、お互いに休みが重なった日にゆっくり過ごしたいなというのがイエを建てた理由の一つで。おかげさまでこのイエのおかげでオンの時はもちろん、オフの日もすごくゆっくりできています。以前のイエで困っていた点も全て解消できたので、本当に快適です」

———以前はどちらにお住まいだったんですか。

奥様「福岡市内の大手門に暮らしていました。職場へも近く、とても便利だったんですが、段々と自然に近い場所で暮らしたいという思いが膨らんでいって。それもイエを建てることを考え始めたきっかけの一つですね」

ご主人「それから土地探しを始めたんですが、最終的には僕の地元になりました。糸島以外だと福津エリアも候補地になったんですが、馴染みのない地域だったこともあり、断念しました。なかなかそこでの生活がイメージできなくって。土地勘がある糸島のほうだと暮らしがすぐに想像できたんですよね」

奥様「欲を言えばもう少し福岡市内寄りだと良かったんですが。なかなか土地の立地と広さ、価格がぴったりな場所が見つからず、この場所になりました。ただ、ちょっと福岡市から離れているというだけで、この場所自体にはとても満足しています。ちょうど角にある土地で、目の前に視界が開けていて、近くに山が見え、すごく近くに感じるんです。そういうロケーションが気に入って、ここに決めました」

 


ご主人「海に直接面しているというわけではないんですが、山や海といった自然と距離が近いのが良いですね。夫婦ともに職場からちょっと遠くはなるんですけど、思い切って暮らしを変えたいと思っていたので。仕事は仕事でがんばって、休日を楽しめるような暮らしに切り替えようと思ったんです」

———憧れだけで田舎暮らしを選択すると、生活のリズムが違いすぎて戸惑ってしまうという話を聞いたことがあります。

奥様「その点では安心でしたよ。勝手を知った土地だと、車でどう動くか、電車に乗ったらどんな感じになるのか、といったように、すぐにイメージできますから」


———SAI建築社との出会いのきっかけは。

奥様「夫がこちら方面に来るたびに、ずっとSAIさんのモデルハウスが気になっていたみたいで。イエを建てるなら、シンプルな箱型の家に住みたいという理想であり、私も屋根がフラットなイエに惹かれていて、それですぐに足を運んでみたんです」

ご主人「実際に二丈のモデルハウスを見学した際、建物の形状が理想通りですぐに気に入ったんですが、それに加えて、フリースペースがすごく良くって。フリーで使うには贅沢なくらいに広々としていたんです。これから始まるイエでの暮らしを想像した時、ゆとりが感じられたんですよね。

あと、モデルハウスから見えた海がすごく良かったんですよね。このイエからは直接、海は見えないんですが、ロケーションは二丈と違っていても、そういう景色が見える生活が送れたら楽しいだろうなと心が躍りました」


———イエづくりのテーマは。

奥様「大きなところではナチュラルでしょうか。それはイエ自体のコーディネートの話でもあり、暮らしの中で自然が感じられるという点でもあって。

この土地を初めて見に来た時、山に抱かれるような、そんな山の近さを感じたので、それがイエに居ても体感できるようにしたいなと夫と話しました」

ご主人「妻はインテリア関係の仕事なので、どんな家具を選ぶとか、壁紙をどうするかとか、そういったコーディネートは全てお任せしようと決めていたんですが、山などの周囲の自然をどう生かすかという大きな点については夫婦で色々話し合いましたね」


奥様「営業担当の本岡さんにも相談しました。すごく親身になってくれたのが嬉しかったですね。こちらが不安に思っている点についても先回りして提案してくれて、SAIさんに決めた一番の決め手かもしれませんね」
 

イエのゆとりが
心のゆとりを生む。


———完成したイエでは2階にリビングが配置されています。

ご主人「周囲の自然を生かそうとしたら、おのずとリビングが2階になった感じですね。

もし1階にリビングあると、きっと2階には寝る時以外、上がって来なくなりそうで。せっかくのロケーションがもったいないですよね。

それで暮らしの中心は2階に置いて、1階はフリースペースを軸にした空間づくりを進めてもらいました」

 

———リビングは、コーナーの窓が効いていますね。

ご主人「そうなんです。ちょうど向こうに見える山が引き立つように大きめの窓を入れたいと相談しました。

角の二面を生かして窓を配置したので、とても見晴らしが良くって。1階から2階へ上がってきたときに、最初に視界に入る場所なので、ここに窓があるのは良いですね」


 

奥様「リビングでは可能な限り、木を取り入れたいと思い、キッチン周りにふんだんに使っています。

そのキッチンは洗い場とコンロが分かれたセパレート型キッチンにしました。料理も効率的ですし、空間が広く使えるので、とても使い勝手が良いですね」


ご主人「リビングでいうと、本職だけあって、妻がナチュラルというテーマにぴったりな家具を選んでくれて、とても気に入っています。

僕はこういう家具関係は全然分からないので、本当にお任せだったので。完成したイエに家具が入ったとき、純粋に感動しました」


奥様「コーディネートの柱は、いつかはイエにお迎えしたいと思っていた福岡の家具ブランド『リッツウェル』のテーブル&チェアですね。

家具ってなかなか一度買うと買い直さないものですから、このイエづくりでは『とりあえず』といった買い方はしないと決めたんです。

このテーブルは脚の下部がキュッと絞ってあって、その佇まいがすごく美しくって。イスはキャメルカラーのレザーをチョイスして、ナチュラルなイエの空気に合わせています」

ご主人「イエも家具も使い込むことで経年によって味が出てきますからね。良いものほど、良い変化が生まれてくると思うので、ちょっと高くても納得のいくものを選んでおきたいなと思って妻にもそう伝えました」

———ご夫婦の信頼関係によるコーディネートですね。

ご主人「その代わりにというか、1Fのフリースペースには僕しか使わないトレーニング用の道具をドンと置かせてもらっているので僕だけ我慢をしている感じでは全然ないですね。

道具といっても、基本的にはジムでトレーニングするので、補助用のものばかりです。これでも最小限なんですよ。本当はマシンを置こうかなとも考えたんですが、そうなると本当にジムのように、殺伐とした雰囲気になってしまいそうで。

それは僕としてもせっかくのかっこいいイエのバランスを崩したくないので自粛しました」

奥様「夫がトレーニングしているときに横の椅子で本を読んだり、ちょっとお話をしたり、そういう時間が一緒に過ごせているので、本来のフリースペースの役割はしっかり果たせていると思いますよ。

大きな洗濯物がある時には物干しスペースにも活用していますし、私たちが今まで暮らしていたイエではできなかったことが全部室内で、このフリースペースで、完結するので、ストレスフリーですね」

ご主人「イエ自体にゆとりがあるからこそ、暮らしにもゆとりができるって実感していますね」

奥様「1Fでいうと天井にどうしても木を取り入れたかったので、設計担当者さんと相談して奥に設けた和室の作り方に工夫しました。

1Fにはフリースペースと和室がつながっているんですが、その和室の玄関側の壁の上部をあえて開けたんです。こうすると天井の板材をカットせずに貼れるので、真っ直ぐな木目の連なりが実現できました」

ご主人「普段は戸を開けておいて、お客さんが来て泊まる時なんかは戸を閉めて使っています。

上が開いているので空調も1Fに一台あれば十分に行き渡るんです」

 


———1Fの動線にも工夫を凝らされていますね。

ご主人「浴室、洗面室、洗濯室という3つのスペースを一箇所にまとめてもらいました。玄関からすぐに洗面室のほうに行けますし、トレーニングスペースの真横に浴室周りがあるので、トレーニング後もスムーズにシャワーを浴びられるんです。

洗濯室には物干しのバーも備え付けてもらっているので、生活の動線は理想的ですね。あとは玄関も気に入っていますね。土間を広くとってもらっていて、この土間の広さも生活にとてもゆとりをもたらしています。自転車を室内に気軽に置くこともできますし、本当に快適です」


———暮らしにゆとりを。これもIさんご夫婦のイエづくりにおけるテーマですね。

ご主人「確かにそうですね。せっかくの理想の住まいだから、ストレスを感じる生活はしたくなかったんです。これからずっと続きますからね。

その点では収納についても、これから先のことも考えて1F、2Fそれぞれに余裕をもって用意してもらいました。キッチンのパントリーは特に使い勝手が良いですね」


奥様「私にとってのゆとりは照明かもしれませんね。照明一つで部屋の印象ががらりと変わりますし、同時に気分も全然違ってきますから。埋め込み式の照明、間接照明、スポットライト、ペンダントライト、場所に応じて使い分けて配置してもらっています。

大好きな版画家・黒木周さんの作品もこのイエのために購入し、ディスプレイしているんですが、その作品にも光があたるようにしているんです。照明入らずの明るいお昼のイエも大好きですが、照明で幻想的になった夜のイエも大好きです」
 

———これから先も日々を楽しんでいけそうですね。

ご主人「イエの中はだいたい仕上がったので、あとは外ですかね。最初に玄関周りのアプローチには植栽を入れてもらっていたんですが、庭のほうがまだ全然手付かずなので、デッキを敷いて、外の時間も楽しめるようにしたいですね」

奥様「私はこのイエで暮らし始めて自然が近くなったこともあってか、植物に興味が出てきて。イエに植物を飾るようになりました。室内にグリーンがあると、気分が全然違ってくるんですよね。これからも自然を感じながら生活していきたいですね」

 

House Producer

新築事業部 マネージャー
本岡 又親

完成したときからナチュラルな雰囲気が出来上がっていましたが、家具や植栽などが加わり、さらに自然とモダンが調和した空間ができあがっていて驚きました。お二人のもつ佇まいや想いがカタチなったお住まいをお手伝いできて、本当に嬉しく思っております。

 

 

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ヌードルライター山田がススメる
今月の一杯

【福岡県・糸島市】山里

 

地産地消が詰まった
糸島ならではのちゃんぽん

二丈浜玉道路を走っていると、いつも気になるお店がありました。黄色い看板に、山里の文字。よくよく見ると「糸島ちゃんぽん」と書かれていました。



取材へ行く時に通る道路沿いとあってなかなか寄ることができなかったんですが、ある日、意を決してお邪魔しました。
店に入ると、店はちゃんぽんという言葉から連想した中華系のお店ではなく、食堂の雰囲気。メニューでもセットものを推していたので、まさにこの道路を行き交うドライバーたちに愛される食堂というイメージです。

お目当てのちゃんぽんのほかにも、ラーメン、カレー、焼き飯といったメニューが勢揃い。ステーキ丼、とんかつ定食などもあり、かなりバラエティは豊か。

ちゃんぽんの出汁は魚介ベースとのこと。確かにスープにコクがあるんですが、後味が抜群に良い。それは魚介だけでなく野菜からの旨味なのかもしれませんが、とてもバランスが良い一杯です。



合わせてある太麺の麺も食感が絶妙。糸島ちゃんぽんと謳われているだけあり、具材の野菜は糸島エリアのものだそう。具材が多い分、いわゆる豚骨ラーメンなどのシンプルな一杯に比べて、地産地消が現れやすいちゃんぽん。だからこそ、その恩恵が受けられる「山里」のちゃんぽんはとてもありがたく思うわけです。


 


【住所】福岡県糸島市二丈福井3400-3
【電話】092-326-5885
【営業】月曜10:30~15:00、
    火~金曜10:30~17:00、
    土日祝10:30~20:00
【店休】不定休
【P】あり

 

山田祐一郎(KIJI ヌードルライター)

1978年生まれ。2003年よりライターとしてのキャリアをスタート。現在は日本で唯一(本人調べ)のヌードルライターとして、雑誌、ウェブマガジン、書籍などの原稿執筆に携わる。毎日新聞での麺コラム「つるつる道をゆく」をはじめ、連載多数。webマガジン「その一杯が食べたくて」は1日最高13,000アクセスを記録したことも。著書「うどんのはなし 福岡」「ヌードルライター秘蔵の一杯 福岡」。2017年スマホアプリ KIJI NOODLE SEARCHをリリース。未知なる麺との出会いを求め、近年では国内のみならず海外にも足を運ぶ。2019年より製麺所を営んでいた父の跡を継ぎ、「山田製麺」の代表に。執筆活動と並行し、製麺にも取り組む。

 

 

4コマ漫画
レッツゴーサイクル

 

ラブラドール犬のサイクルと建築士のケンちゃんが
繰り広げる微笑ましい暮らしぶりをお楽しみください。

【Kanac 】プロフィール
イラストレーター。Web漫画を描いたりwebサイトを作ったりしています。
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